コメディカルも知っておきたいマナーとマネジメント!

人工透析クリニックで臨床工学技士部技士長をしています。このブログには、コメディカルマネジャーとして自身が学んできたことを投稿していきます。

番外編「透析前後採血の週は…」

私の施設は全台オンラインHDFの施設です。治療方法の幅が広がり、機能を有効に活用するためにも患者さんの検査データや体重増減変化と体調変化もしっかり観察しなければならないと考えています。透析前後採血がある週は、フィルターのグレード、血液流量、透析液流量、補液流量の組み合わせをKT/V・nPCR・Alb値を中心に治療条件を見直しています。

透析医学会の報告からも本邦の透析医療は、高齢化が進んでいることがわかります。

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高齢者医療の位置付けとなった透析医療は、毒素を抜くことばかりに囚われてばかりではいけません。過剰な透析をしていないか?拡散優位の設定が必要なのか?濾過優位の設定が必要なのか?をポイントに、下の表にデータをまとめながら知恵を出しています。

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この方法は、高齢者に対するオンラインHDF(HF)のアプローチの研究で有名な先生のご施設に見学に行かせて頂き、先生から直伝していただいたものです。

余談になりますが、ドライウェイトは判断を後手に回さないという狙いから日々の様子(治療中の血圧、自宅血圧を参考に)でこまめに変更しています。よって定期採血や定期レントゲン等の検査は、日頃の観察によって変更してきたDWに問題がなかったのか?という、チェックのような位置付けです。これらにより、少しでも患者さんに負担のない透析治療の提供を心掛けています。

本日は、私の治療スタイルについてまとめてみました。